11月、12月はバラのお世話が落ち着く時期でした。バラを楽しんだり春からのお庭の計画を立てたりして過ごした方も多いのではないしょうか。
今年(2023)は雪が降ったと思ったらいきなり気温が上がったりと、なかなか時期が読みづらく我が家では2月になってもパラパラとバラが咲いていました。
また気温がグッと下がったので、このタイミングに冬剪定とつるバラの誘引を済ませてしまいましたので、その様子を紹介したいと思います。
冬のバラの主なお世話
バラの葉が落ちて何もすることがないようで、実は大変な作業が多い冬。
夏の暑い時期のお世話も大変ですが、冬の寒さの中でのお世話も心が折れそうになりますよね。ただ、冬のお世話次第で春のバラの開花の出来が決まると言ってもいいので手を抜くことはできません。
冬のバラの主なお世話は以下の通りです。
- 冬剪定
- 土の入れ替え
- ツルバラの誘引
これらの作業について簡単に説明していきます。
冬剪定と土の入れ替えは順番が入れ替わっても大丈夫です。都合に合わせて行いましょう。
タイミングとしては葉が落ちてバラが休眠した時期となります。年によって多少の前後はすると思いますので状況に応じて作業を進めましょう。
また、気温が下がらず葉や花が残っている場合、剪定の1週間程度前に全てむしっておきましょう。
葉を全てむしってあげると強制的に休眠させることができます。
葉は上から下に引っ張ってあげると簡単に取れます。
冬剪定
まずは冬剪定について説明してきます。
冬剪定とはその名のとおり、冬の寒い時期、バラが休眠しているタイミングで枯れ枝や弱った枝を切り取り、全体的に1/2から1/3程度になるまで大胆に剪定することです。
一般的にバラの花が中輪咲きのものは全体の1/2くらいをカットする中剪定。大輪咲きのものは全体の2/3をカットする強剪定をするといいようです。
また、目安として小輪咲きのものは竹串くらいの太さ以下の枝は根本からカットします。中輪咲きのものは割り箸くらいの太さ以下の枝は根本からカットします。最後に大輪咲きのものは鉛筆くらいの太さ以下の枝は根本からカットします。
冬剪定には以下のメリットがあります。
- 花がたくさん咲く
- 丈夫な株となる
- 株自体がリフレッシュする
冬剪定では一本一本の枝に太陽の光が当たるように剪定していきます。その際に樹形を見ながら外芽の上1cmくらいを切り口が地面に対して斜めになるように剪定します。
芽が成長した将来の株全体をイメージしながらバランス良くカットしていきましょう。
基本的には外芽を残していいと思いますが、内側がスカスカにならないように内芽を残す必要があるものもありますので、そこはバランスを見極めて判断しましょう。
地面に対して斜めになるようにカットするのは、切り口に水が残らないようにするためです。水が残ると病害虫の原因となる可能性があります。気になる人は切り口に薬を塗ってもいいかもしれません。
また、根本から剪定するものとしては、枯れている枝、極端に短い枝、芽がない枝、混みあっている枝です。
特に枯れている枝は百害あって一利なし。必ず剪定してしまいましょう。
苗数が多い場合、剪定していると段々と雑になっていくことありますよね。
私がそうですが必要な枝まで切りすぎてしまわないように最初にどれくらいカットするかイメージしてから剪定していった方がいいかもしれません。
また、冬剪定した枝は挿し木に使えます。増やしたいバラはどんどん挿し木で増やしましょう。
冬の挿し木は時間がかかりますが、適度に忘れて水切れさえ起こさなければ春にはかわいい苗木のできあがりです。
是非試してみてください!
挿し木については切花のバラの挿し木の方法について以下の記事で紹介してしますので参考にどうぞ。
土の入れ替え
次に土の入れ替えです。
我が家では今は鉢植えのバラしかないので、鉢植えの土の入れ替えについて説明していきます。
土を入れ替えるメリットは以下のとおりです。
- 根に新鮮な空気を供給できる
- 苗の状況に応じて土を調整できる
- 寒肥をあげやすい
一番いい方法は土全てを入れ替える方法ですが、大量の土と労力がいるので私は一部分のみ土を入れ替えています。
鉢の大きさにもよりますが、大体3箇所穴を掘って土を入れ替えます。
入れ替える土は鉢の状態を見て調整します。水捌けが少し悪いようなら赤玉土を多めに入れてあげます。逆に水持ちが悪いようなら腐葉土などを多めに入れてあげます。
土を入れる前に肥料も入れてあげましょう。ゆっくりと効果が出る固形肥料を入れてあげることで春の芽吹きから開花まで長期間に渡り効果を発揮してくます。
ちなみに、地植えの場合は株から少し離れた場所に穴を掘って新しい土と肥料を入れてあげましょう。
つるバラの誘引
最後はつるバラの誘引です。
誘引とは壁面やトレリスなどにバラの枝を固定することです。
つるバラは「つる」とありますが、自力で何かに巻きついて成長することはありません。人力で固定する必要があり誘引方法によって開花に差がでることになります。
綺麗に誘引することのメリットは以下のとおりです。
- 頂芽優勢の特徴を活かして開花数を増やせる
- 横に広く豪華に育てることができる
- 全体的に偏りなく開花させることができる
誘引の注意点は、怪我をしないようにしっかりと対策をしておくことです。
作業はやり辛くなりますがバラ用のグローブをしておくと安心です。
また何年か育てて、ある程度大きくなったつるバラの場合、固定していた紐などを外した瞬間、枝が倒れ込んできたり勢いよく跳ねてきたりします。
私自身バラの棘が目に当たりそうになったこともあるので気になる方はゴーグルなどをしておくといいかもしれません。薬散布用で売ってます。
コツとしてはしっかりと固定することです。グラグラさせないようにしましょう。
誘引前に剪定を済ませてしまいましょう。
すっきりしたのが一目瞭然ですね。
ここから一度全ての枝の固定を外します。固定するものは麻糸でもソフトビニールで覆ってある針金でも枝を傷つけないものであればなんでも構いません。
おわりに
いかがだったでしょうか。
先にお伝えしたとおり、冬の作業は辛いです。ただこの時期に頑張っただけ、春の開花は素晴らしいものになります。
春のお庭を想像しながら少しでも楽しい気分でお世話を頑張りましょう!
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